室内で作ったグリーンウォーターをメダカの稚魚(針子)の餌として与えることで稚魚の餌不足を解消することができます。
その点ではグリーンウォーターはメダカの稚魚育成にとってとてもありがたいものです。
しかし・・・
太陽光によって作られたグリーンウォーターと水草育成用照明で作られたグリーンウォーターとでは
その中に生存しているプランクトンの種類や数に大きな違いがあります。
室内のグリーンウォーターは太陽光のちからを借りられないため動物プランクトンが発生するにはかなりの時間がかかります。
日当たりの良い窓際などに置いて少しでも太陽の光を当てることで多少は促進されますが
太陽光と照明とでは波長の幅の違いや光の強さの違いがありますのでその差を埋めることはできません。
植物プランクトンから動物プランクトンまで多種多様な餌がいる環境と
限られた種類のプランクトンしかいないグリーンウォーターとではメダカの稚魚の成長にも違いが出てしまいます。
また、餌の質だけではなく、太陽光によって得られる紫外線は生物の成長に不可欠な栄養を作り出すとも言われています。
多くの生物が行う「日向ぼっこ」です。
太陽の光をあびることによりメダカの稚魚の成長も促進されます。
よって室内でグリーンウォーターだけを用意できても屋外飼育と同じように稚魚を育てることは出来ません。
稚魚の成長が遅い、生存率が低いなどの問題に対しては
グリーンウォーターだけを用意できても屋外飼育と同じようにはならないことは頭に入れておいてください。
それでもグリーンウォーターによって稚魚の餌を確保できることはグリーンウォーターなしの環境に比べたら
良い環境であることは間違いありませんので室内飼育でも積極的にグリーンウォーターを利用したいものです。
水道水をそのまま使うと死ぬ!?
「メダカに水道水をそのまま使うと死ぬ」
この言葉の意味がすぐにわかる人はメダカ飼育における水質管理の知識が豊富な飼育者と言えます。
逆に「本当?」、「どういうこと?」と思ってしまう方はもしかしたら水道水の使い方を間違えていて
過去にメダカを死なせてしまったことがあるかもしれません。
水道水は危険なものではありませんが、メダカ飼育では水道から出た水をそのまま使うことはあまりお勧めできません。
それは水道水がメダカやその他生物にダメージを与えてしまうことがあるからです。
水道水がメダカに与える問題をしっかり理解し、メダカへの負担を減らしてあげましょう。
水道水がメダカに与えるダメージ
水道水がメダカに与えるダメージには次のようなものがあります。
・水道水に含まれる塩素(カルキ)による粘膜へのダメージ
・水温差による温度ショック
・phの差によるペーハーショック
見た目には全く違いがわからない「水」ですが、水道水による水換えは
メダカにとって全く違った水(環境)になってしまうものです。
「古い水から新しい水になるのだからメダカは喜ぶだろう。」
これは飼育者の勝手な思い込みかもしれません。
めだかにとっては一瞬にして生活環境が変わるのですからビックリして当然です。
自然の中では緩やかな変化はあっても一瞬にして環境が大きく変わることはありません。
そのような事情を理解して水換え時は水温を合わせる。
ペーハーショックを起こさないように少量ずつ水換えを行うなどの配慮が必要となります。