メダカの水が緑色に濁る原因には水中に繁殖する植物プランクトンの増加が影響しています。
葉緑体を持つ植物プランクトンが活発に繁殖して数を増やすと水の色が緑色に見えるのです。
植物プランクトンは以下のような条件が整うと活発に繁殖するようになります。
・水中に豊富な餌がある
・水温が20℃を超えるようになる
・太陽の光がしっかり当たる
・動物プランクトンなどの捕食者が少ない
・酸素が豊富にある
植物プランクトンの餌というと何かを捕食するようなイメージを持つかもしれませんが、正確には栄養分となります。
水中のバクテリアたちがメダカの糞や餌の食べ残しを様々な物質に分解していきます。
その過程で発生した栄養分を水草や植物プランクトンなどが吸収して成長するようになります。
よって水草や水生植物などが豊富に茂っている環境では水草などが栄養分を吸着してしまうため
植物プランクトンがそれほど増えなくなります。
逆に水草が少ない環境では過剰な栄養分が植物プランクトンの餌となり活発に繁殖をするようになります。
植物プランクトンは水温が上がってくると活発に活動を始めるようになります。
植物プランクトンの中にも多くの種類があり、鮮やかな緑色のものほど暖かい水温と明るい太陽の光を好む傾向にあります。
よって気温が上がり始める春先には茶色のプランクトン(珪藻類)の方が活躍に活動するため、水の色は若干茶色寄りの色となります。
その後、活発に活動する植物プランクトンの種類が増えてくるとメダカの飼育水は緑色になってきます。
ビオトープなどのような自然の生態系を作り上げる環境では動物プランクトンも盛んに繁殖するようになります。
動物プランクトンは植物プランクトンを餌として繁殖するため
動物プランクトンが増えると植物プランクトンの数は必然的に少なくなります。
その結果、緑色だった水が透明になってしまうこともあります。
底床などを何も入れていないベアタンク方式の飼育方法では、あまり動物プランクトンが自然繁殖しないため
グリーンウォーターが薄くなることは少なくなります。
緑色の水はそのまま放置しても大丈夫?
「緑色の水=グリーンウォーター」はそのまま放置しても良いのか?
緑色の水はそのまま放置しても良い状態と良くない状態がありますので、その見極めをしなければなりません。
グリーンウォーターはメダカにとって良い水ですが、ほったらかしは良くないということになります。
放置しても良い状態のグリーンウォーターと放置しては良くない状態のグリーンウォーターの見極め方法は臭いと色の濃さです。
メダカの飼育水が緑色になっているけれどなんだかドブ臭いような時には水換えが必要となります。
グリーンウォーターを形成する植物プランクトンにも種類があり、臭いを放つものもあります。
そのようなグリーンウォーターはメダカにとって良いグリーンウォーターではないので
水換えにて水質改善をしてあげましょう。
また、グリーンウォーター自体は良いものでも水換えを怠り、餌の食べ残しや糞などが過剰になるとドブ臭い匂いを放つこともあります。
そのような時もやはり水換えによる水質改善が必要となってきます。
グリーンウォーターの濃さも管理するべき大切な要素です。
どんなに良好なグリーンウォーターでも植物プランクトンの数が増えすぎて色が濃くなりすぎてしまうと良くありません。
よって水の底が見えるくらいまで薄くするように水換えにて管理することも必要になってきます。
理想的なグリーンウォーターの濃さは緑茶くらいです。
そのくらいの濃さをイメージして管理するようにしましょう。