水温合わせを行うことで水換えによる水温差を極力少なくする事が目的です。
「少しの量なら大丈夫だろう。」
「メダカは適応できる水温幅が広いから問題ない。」
こんな思い込みで水温合わせを行なっていない人もいるかもしれません。
確かにメダカは幅広い水温に適応できる魚です。
しかし、それは自然の中などで時間をかけてゆっくりと変化していく水温に対しての適応力であり
短時間で急激に変化する水温には適応出来ません。
メダカが耐えられる水温差は1日で5℃以下とも言われています。
あくまでも1日の間での話です。
それが水換えによって急激に変化してしまえば
メダカにとってどれだけストレスになるかは容易に想像ができるはずです。
また自然の中では暖かい場所と冷たい場所が必ずあり
水温差が極力少なくなるようにメダカは場所を変えて動き回る事が出来ます。
しかし、狭い水槽やビオトープなどではメダカの意志で適温の場所に移動する事も困難です。
よって飼育者が注意しなければなりません。
水換えの水温差によってメダカに起こる問題
・メダカがじっとして動かなくなる
・メダカの泳ぎ方がフラフラしておかしくなる
・メダカの色が抜けたように薄くなる
・数日後に白点病などの症状が現れる
・最悪は数日でメダカが死んでしまう
一度このような症状が出てしまってからでは治療をすることは出来ません。
よってしっかりとした水温合わせを行なってメダカの水温ショックが起きないようにしましょう。
水換え用の水の水温合わせの方法は屋外と室内でも変わってきます。
屋外であれば水換え用の水を汲み置きしてメダカのいる環境と同じ場所に置いておけば1日ほどで同じ水温になります。
水の量や天候によっては半日で水温合わせが完了することもあります。
水換え前に水温を測定してみて問題なければ水換えを行いましょう。
室内飼育でヒーターを使用している場合であれば同じようにヒーターを使用して水を作る事ができます。
また、給湯器から出したお湯と水を合わせて適温にする方法もあります。
どのような方法でも水換え前に水温を測定すれば問題ありません。
屋外のメダカの水がすぐに緑になるけれど大丈夫?
メダカの屋外飼育をしているといつの間にか飼育水が緑色になってしまうことがあります。
緑色の水は水が汚れている証拠?メダカにとって良くない?
こんなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、メダカの水が緑色になることは問題ありません。
私たちの生活において「透明な水=綺麗」「濁った水=汚れている」というイメージがどうしても先行してしまうものです。
よってメダカの水が緑色になったら水換えをする人がいますが、実はもったいない世話の仕方かもしれません。
緑色の水は透明な水に比べるとメダカの鑑賞効果を下げてしまいますが、水が緑色になることはメダカにとっては良い事なのです。
緑色の水(グリーンウォーター)はメダカが喜ぶ?
メダカ飼育では緑色の水をグリーンウォーターと呼びます。
そんなグリーンウォーターはメダカにとっては非常に住み心地の良い理想的な環境と言えます。
なぜグリーンウォーターはメダカが喜ぶのか?
その理由は
・グリーンウォーターがメダカの餌になる
・グリーンウォーターが稚魚の生存率を高める
・グリーンウォーターが水中に豊富な酸素を供給してくれる
・グリーンウォーターが水質浄化に貢献する
・グリーンウォーターによってメダカが隠れられる
・グリーンウォーターが直射日光をある程度遮ってくれる
このような理由からメダカの飼育水が緑色になることはメダカにとって良いことなのです。
メダカの水が緑色になる原因を知るとさらに理解が深まるはずです。