メダカの卵の孵化は初心者でも簡単?
メダカの卵を孵化させるのは、初心者でも簡単なのか?
経験や技術的な面から考えれるとメダカの卵を孵化させることは、さほど難しいことではありません。
しかし、毎日の世話を全くしない、メダカの卵の育て方の知識がほとんどないなどの状態でも問題なく育つほど単純なものでも無いのも事実です。
屋外のビオトープなどでは自然任せに稚魚が生まれてくることも多々ありますが
屋内飼育、水槽飼育など様々な環境でも孵化率を高めるためにはそれなりの知識と世話が必要となってきます。
よってメダカの卵を育てる為の知識を身につけ、毎日の世話を怠らないようにしましょう。
メダカの卵の育て方いろいろ
メダカの育て方ひとつとってもいろいろな育て方があるように、メダカの卵を育てる方法にもいろいろな方法があります。
一番簡単でシンプルな方法は、本水槽に水草や浮き草などを沢山入れて隠れ家を作り、少しでも卵の生存率を高めながらも自然任せに育てる育て方です。
その他にも一般的によく行われている方法で、隔離用の水槽に卵を隔離して育てる育て方などがあります。
この方法は多少手間がかかりますが、親メダカに卵を食べられてしまわないようにするためには非常に効果的な方法です。
他にも多少見栄えは悪くなりますが、水槽に設置する産卵箱や産卵ネットなどと呼ばれる
浮かせて使う卵や稚魚を育成するためのネットなども販売されていますので
そのような製品を使うことで隔離用の水槽を用意できなくても卵や稚魚を育てることもできます。
メダカの卵の孵化方法・上手な育て方
メダカの卵の上手な育て方や卵の孵化率を高めるために必要なことは、自然にメダカが産卵し、稚魚が生まれてくる環境を見習い、その環境を再現することです。
野生のメダカや限りなく自然に近いビオトープなどで産卵するメダカが好む環境とは、適度な水温、綺麗な水、適度な日照時間です。
水道水を使う理由と水換えの必要性
それではこのページの本題でもある水道水を使う理由、水道水を使っても大丈夫な理由について触れていきましょう。
基本的にはアクアリウムにおいて水道水をそのまま使うことはタブーとされています。
その理由は、水道水に含まれるカルキ(塩素)がメダカや金魚、熱帯魚などの生体にとってストレスとなることや
水槽内に住み着いた濾過バクテリアを減少させてしまう要因となるからです。
そのため、水道水を使う場合にはしっかりとカルキ抜きをし、温度調節をしてから水槽に投入するのが鉄則とされています。
しかし、メダカの卵を育てることに関しては、水道水のカルキがメダカの卵に繁殖するカビ菌を殺菌してくれる効果があることなどから
水道水をそのまま使った方がメリットが多いものです。
ただ、水道水を使った飼育や水換えを行える条件は、本水槽などでなく、卵の育成のために一時的に作られた隔離水槽
もしくはそのような用途のために準備した容器であることに限られます。
メダカの親魚や他の生体がいる水槽や水草などが繁殖している水槽、ビオトープなどでは
先に述べた理由から水道水を直接使用することはあまりお勧めできません。
また、ビオトープのようにしっかりとした生態系や水質浄化の仕組みができている環境での産卵なら
あえて水換えの頻度を高めなくても今の環境を維持してあげることで問題ないはずです。
それでは卵の育成用に用意した隔離水槽にて水道水を使っても大丈夫な理由について話を進めていきましょう。
まず、メダカの親魚や金魚などは水道水のカルキによって体表にダメージを受けてしまいますが
卵は表面を殻(固い膜)のようなもので覆われていますので、カルキによるダメージを受けません。
また、一時的な隔離水槽ですので長期的にみた生物濾過を確立させる必要もありません。
ろ過バクテリアの繁殖なども考えなくて良いので微生物へのカルキの影響も気にしなくて済みます。
よって卵の状態では水道水に含まれるカルキは飼育水の消毒をしてくれるいいものとして扱うことが出来るのです。
ただカルキは時間の経過とともに徐々に効果を失っていきます。
特にお日様の光に当てていると一日くらいでカルキが抜けてしまうため消毒効果が薄れてしまいます。
そのような場合には新鮮な水を取り入れる。酸素が豊富な水を取り入れる。カルキの消毒効果のある水を取り入れる。
このような考えのもと水道水での水換えを行った方が良いでしょう。
メダカの卵に水道水はいつまで使えるか
メダカの卵に水道水のカルキが影響を与えないことや卵に発生するカビ菌の抑制に効果があることはご理解いただけたと思います。
そんな水道水はいつまで使うことができるのでしょうか?
水道水のカルキを利用してカビの抑制を行うのは卵が孵化するまでです。
卵が孵化してしまえばカビの心配はなくなります。
よって卵が孵化して稚魚が生まれてくる頃には水道水のカルキは除去しておきたいものです。
ただ先にもご紹介しましたように水道水のカルキは時間の経過とともに徐々に無効化されていきます。
よって卵を飼育している水のカルキは2、3日水換えを行わなければ自然と抜けてしまいます。
もし稚魚が孵化する頃に水換えをおこなうのであればカルキ抜き剤を使用してカルキ抜きを行いましょう。
卵をメチレンブルーで飼育している場合にはそのまま継続しても問題はありません。
メチレンブルー水溶液でメダカの卵の水カビを抑える
メダカの卵の飼育には水道水だけではなく、水カビ防止のためにメチレンブルー水溶液を作って飼育する方法なども一般的に知られています。
メチレンブルー水溶液の例としては水500mlにメチレンブルー2、3滴を垂らしたものを作り、そこにメダカの卵を入れて育成します。
そうすることでメチレンブルーの消毒効果によりメダカの水カビを抑えることができるのです。
このように水道水のカルキを利用したり、メチレンブルーを利用したりと色々な飼育法がありますが
どの方法からも解るようにメダカの卵を元気に育てる為に気を付けたいことにカビ対策があることは頭に入れておきましょう。