メダカの赤ちゃん(稚魚)がボウフラに食べられる
メダカの子供はボウフラより小さいのでボウフラに食べられてしまいます。
特に針子と呼ばれる時期の稚魚はまさしく「メダカの赤ちゃん」ですのでボウフラにとっては格好の獲物となってしまいます。
親メダカのいるビオトープや水槽ではボウフラは親メダカのご馳走となりますので大繁殖することはありません。
しかしメダカの稚魚だけの水槽ではボウフラを捕食する者がいないためボウフラが湧いてしまうのです。
メダカの稚魚だけを親メダカから隔離して飼育している場合にはボウフラの侵入に対して気をつけなければなりません。
ボウフラはどこから来るのか?
「ボウフラが湧く」とよく言われますが、ボウフラは何もないところから急に湧くものではありません。
ボウフラは蚊の子供ですので蚊が卵を産み付けることによってその卵が孵化してボウフラになります。
よってメダカの稚魚の飼育環境に蚊が入ってこられないようにしてしまえばボウフラが湧くことはありません。
また、卵が水草に付着して入ってくることもありますので
稚魚の入れてある水槽に他から水草を持ってくる時などには気をつけたいところです。
ちょっとした雑学ですが、蚊は明るい場所を避けて卵を産む習性があるので
庭でも透明の容器と睡蓮鉢のような透明ではない容器を置いておくと睡蓮鉢の方がボウフラが発生しやすくなります。
自然に発生するボウフラを観察していても水たまりやバケツに溜まった水
生体がいないビオトープなど確かに透明ではない場所で発生しています。
このことを逆手に取れば透明なプラケースやガラス水槽などで飼育しているとボウフラは発生しにくいということになります。
ただ、絶対に発生しないわけではなくあくまでも可能性の問題ですが対策にはなりますね。
稚魚水槽のボウフラ対策・退治
稚魚水槽のボウフラ対策や退治方法としてはまずメダカの稚魚が入っている水槽や容器に防虫ネットを被せたり
蚊帳で覆うなどすることにより蚊の侵入を防ぎます。
この方法は蚊以外にもトンボの幼虫であるヤゴの侵入なども防げるため非常に効果的です。
ここで大切なことは防虫ネットや蚊帳のように虫は入れないけれど空気の循環や日光は通ることができることです。
ガラス蓋などでも蚊の侵入は防げますが、ガラス蓋で密封してしまうと水槽内が高温になり
メダカの稚魚にとって良い環境ではなくなってしまいます。
特に夏場などは水温の上昇により水中の溶存酸素量が少なくなってしまい
メダカが死んでしまうこともありますので注意が必要です。
それでは発泡スチロールなどでメダカの稚魚を飼育して蓋をしておくのはどうか?
これもまたあまりおすすめ出来ません。
メダカの稚魚に限らずメダカは日光に当たることにより丈夫に育つことができます。
また、飼育水が日光に当たることにより植物プランクトンなどの餌が豊富に発生し、稚魚の成長を助ける働きがあります。
さらには水面に風が当たることにより水中と水面のガス交換が行われ水中の酸素量や二酸化炭素量が適正な量に維持されます。
ホテイアオイのような浮草やマツモ、アナカリスなどの水草を入れている場所には
水草が光合成不足になりうまく育たないこともあります。
このような理由から防虫ネットや蚊帳などがおすすめなのです。
防虫ネットや蚊帳などで蚊の侵入は防げますが、もしすでにボウフラが発生してしまっている時は
スポイトなどでボウフラを吸い取ってしまうことでメダカの赤ちゃんを守ることもできます。
小さな水槽の水換え用に使用するスポイトがボウフラを吸い取るには最適なスポイトです。
死んでしまったメダカの稚魚や稚魚水槽の底に溜まってしまった汚れの吸い出しにも使えるので
一本用意しておくことをお勧めします。