水温ショックとペーハショックを抑えることができればあとは塩素の対応になります。
水道水には殺菌のために微量の塩素(カルキ)が含まれていることは多くの人が知っていると思います。
水道水に雑菌を繁殖させない働きをする塩素は人にとってはありがたい存在ですが、メダカにとっては少々厄介になります。
水道水をそのままメダカの飼育水に使用すると塩素がメダカの体の表面にある粘膜を減少させてしまいます。
鱗に守られていない鰓などは特にダメージを受けやすい箇所と言われています。
その結果、病原菌などがメダカの体内に侵入しやすくなりメダカが体調を崩してしまいます。
そのような理由からカルキ抜きが必要不可欠なのです。
それなら川の水などを利用した方が良いのでは?
と言った意見も聞こえてきそうですが、それもまた問題になることもあります。
殺菌されていない川の水はもしかしたらメダカを病気にしてしまう雑菌が多く含まれているかもしれません。
さらに川の上流の環境の変化がそのまま水質の変化に繋がってしまいますのでリスクが大きいと言えます。
また、近くに水質の安定している川があるという環境も少ないでしょう。
よってメダカを飼育するためには水道水を上手く使いこなすことが必要になってきます。
水道水のカルキ抜き
水道水の塩素を中和させてメダカへのダメージを無くす作業をカルキ抜きと呼びます。
カルキ抜きの方法にも色々ありますが
カルキ除去剤を使用する方法が環境の変化などの影響を受けずに一番手っ取り早い方法です。
もしカルキ抜き剤の購入に懸念がある方はカルキ抜き剤を使用しない方法などもネット上に色々紹介されていますので
探してみるといいかもしれません。
※ここではその他のカルキ抜き方法は割愛させていただきます。
どのような方法でカルキ抜きをしても良いのですが、最終的にカルキがしっかり抜けていることを確認するようにしましょう。
カルキ抜きをしても塩素が残っているかどうかは目に見えるわけではありません。
よってしっかりカルキ抜きができているのかどうか不安要素が残ってしまいます。
残留塩素の測定ができるキットが市販されていますので
そのようなものを使って実際に塩素が除去できているかどうかを確認しておきましょう。
メダカにとっては良くない水道水の塩素(カルキ)がメダカの卵にとっては都合が良いことはご存知でしょうか?
メダカの卵には水道水の方が良い
メダカの卵を育てる時に問題になりやすいのが卵がカビてしまうことです。
卵をカビから守る方法としてよく用いられる方法が水道水による管理とメチレンブルーによる管理です。
どちらも殺菌力を利用して卵に雑菌を寄せ付けないようにしています。
卵は膜のようなもので守られていて塩素によるダメージを受けないためこのような方法で育てることができます。